モスタル旧市街の古い橋の地区

ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦
登録年:2005年
撮影者:S.Kinoshita
撮影年月:2016年10月



  スタリ・モスト(「古い橋《)は、ボスニア・ヘルツェゴビナの都市モスタルにある16世紀の橋で、市内を分けているネレトヴァ川に架かっています。 スタリ・モストは中心部が湾曲した橋で、全幅4メートル、全長30メートル 、川面からの高さは24メートルもあります。 イスラム系の住民とカトリック系の住民が住むそれぞれの地域を結ぶこの橋は宗教の違う人たちの融和のシンボルともなってきました。 この橋は1566年7月19日から1567年7月7日の間に完成したと考えられています。 橋の建築について知られていることは乏しく、現存する書き物に残されているのは、回顧録や伝説、それと建築を手がけた人物の吊前くらいです。 建築家の吊前はミマール・ハイルッディンで、当代随一の建築家だったミマール・スィナンの門下生だった人物です。 伝説では、彼は前代未聞の橋を作らねば死刑にすると申し渡されていた為に、橋が完成して足場を撤去する日には自身の葬式の準備をしてあったといいます。 実証的な記録の乏しさのため、いくつかの技術上の問題は謎のままです。例えば、足場がどうやって組まれたのか、石を一方の岸から向こう岸にどうやって運んだのか、 長い建築期間中に足場はしっかりしたままだったのか、などです。 この橋は、建造当時では世界唯一のシングル・スパン・アーチであったと考えられているので、その意味で、当時の最も優れた建築物のひとつに数えることが出来ます。  しかしこの橋は、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争中にあたる1993年11月9日午前3時にクロアチア系のカトリック民兵によって破壊されました。 その後復興計画が持ち上がり、2004年6月23日に復興工事が完了しました。2005年には、ボスニア・ヘルツェゴビナ初のユネスコ世界遺産に登録されました。




 ・遺産の概要説明
 ・ウィキペディア スタリ・モスト
 ・ウィキペディア モスタル
 ・ウィキペディア ボスニア・ヘルツェゴビナ
 ・ボスニア・ヘルツェゴビナ政府観光局


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