Ancient City of Bosra
<リンク集>
 ・遺産の概要説明
 ・ウィキペディア ボスラ
 ・ボスラ360度パノラマ写真
 ・シリア観光案内
 ・シリア観光省
 ・在日シリア・アラブ大使館

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  ボスラ付近
 
古代都市ボスラ シリア・アラブ共和国 : 登録年 1980年

撮影者:J.Kinoshita (チャイ雑貨 茶窓)
撮影年月:2011年1月
    ボスラは、シリアの首都ダマスカスの南約150km、ヨルダンの国境近くにある都市です。この都市の最古の記録は古代エジプトの時代までさかのぼります。紀元前2世紀ころからナバテア王国の都市として栄えましたが、紀元106年、ローマ帝国のトラヤヌス帝の配下の武将コルネリウス・パルマがこの地域を征服し、ローマ帝国支配下でボスラはノヴァ・トラヤナ・ボストラと改名され、ローマ第3軍団キュレナイカが駐屯しアラビア属州の州都となりました。その後、紅海へ向かうローマ街道・トラヤヌス街道など多くの交易路が交わるボスラは大都会として繁栄しました。帝国の東西分裂後、ビザンティン帝国の時代にもボスラにはバシリカなど大きな建築物が次々建てられました。隊商の一員としてシリアを旅していた若き日のムハンマドはボスラを訪れ、アッシリア東方教会の修道士バヒラからムハンマドが将来預言者となることを告げられています。7世紀、正統カリフを頂くアラブ人のイスラム国家がシリアに向かって進撃、634年、ハーリド・イブン=アル=ワリード指揮下の軍団はボスラの戦いでビザンティン帝国を破り、ボスラを支配下に置きました。イスラム教時代のボスラにはモスクなどが建築され、12世紀頃には十字軍の攻撃に備え要塞化されました。その後、ボスラは幹線道路から外れ、衰退の一途をたどり、廃墟と化しました。今日ではボスラはローマ、ビザンティン、イスラムの諸様式を残した都市遺跡として多くの観光客を集めています。建物の多くは玄武岩で作られており、このため構造物が全体的に黒茶であることも印象的です。代表的な構造物はシタデル・ローマ劇場で、現在でも演奏会等で使われています。音響的にも優れているとの評価を受けています。ほかにもローマ浴場、ビザンティン建築の大聖堂跡なども見ることができます。


あのころ (Music by Gallery Oto)